#36「中医伝統流派の系譜」⑤温疫派

《温疫》

急激に発病し、病状が重く、強い伝染性があり流行する。

形や徴候はなく、音も匂いもない。

しかもいつ、どこから、どのように発生するかさえわからず、一度それに触れるとらそれはあたり一帯に蔓延し、衆人がみな同じような症状を呈する。

村落に発生するかと思えば、都市にも発生し、年月や季節にはかかわりがない。

このような特殊な病因のほとんどは、風寒が皮毛から始まるのとは違い、口鼻から人体に侵入し、侵入したあとは、もっぱら特定の臓腑経絡に入り込み、それぞれ特有の病気を発生させる。

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