舌下免疫療法の弊害

花粉シーズンがきました

昨年の飛散量が多かったため今年は少ないことが予想されています

それでも12月頃から花粉を感知している方はおられるようです

10年くらい前からでしょうか

スギ花粉症に対して舌下免疫療法(減感作療法)が保険適応となり

花粉症が治ったといわれる方がおります

酷い鼻水・鼻づまり・目の痒みに悩まされている方には夢のようなことでしょう

ところが舌下免疫療法を受けてから花粉症が治ったのに皮膚炎が出る様になったと仰る方がおられます

一体何が起こっているのでしょうか?


アレルゲンが粘膜に付着することにより免疫細胞が活性化して異物排除に働くことでアレルギー症状は始まりますが

その時の症状を思い返してみてください

①鼻炎(花粉症)

鼻水・鼻づまり *目の痒み・涙・くしゃみ

アレルゲン付着というスイッチが入ったことによってカラダからお水が溢れてきているのがわかりますか?

逆に考えるとカラダに余分なお水が溜まっていたために排出するキッカケを花粉が与えてくれています

②アトピー性皮膚炎

皮膚のバリア機能が弱い方が皮膚粘膜に食べ物が接触、花粉が接触することによりスイッチが入ります

”痒み”という耐え難い症状が起こり

掻爬によってまたバリア機能を低下させるという悪循環を来たし慢性化します

アトピーの症状も”湿疹”つまり余分なお水が皮下の粘膜層に溢れかえっていることがわかります

③喘息

気道粘膜は外的因子の影響を受けやすい

特に呼吸は生きている限り止めることができない

気道粘膜に寒冷刺激(冷たい空気)が加えられた・ホコリが付着した・ホコリと一緒にアレルゲンを吸い込んだ

などによって気道粘膜が肥大し粘液が漏出しはじめる

気道は狭窄し漏出した粘液は痰となって呼吸の邪魔をする→喘鳴

これを起こすヒトはやはり余分なお水の行き場が無く気道粘膜に溢れている


上記のように3大アレルギーは余分なお水という共通項で繋がっている

そのため

花粉症治療のために舌下免疫療法を受けたら

花粉症は治ったが皮膚炎がはじまったという人が現われるのである

アトピー患者に尋ねると「花粉症はありません」と仰る方は多いです

これは花粉が皮膚炎の方を悪化させているためであり

逆にアトピーが良くなると花粉症になったと仰る方もおります

これは水の出所が変わったに過ぎないのです

冬は閉蔵といいますが

冬の間にため込んだものはエネルギーだけではありません

同時に老廃物も貯め込んでいます

春は発陳(芽吹き)

つまり老廃物が溜まっている方はそれが吹き出してくる時期でもあります

花粉症やアトピーなどの皮膚炎が生じやすい時期です

運動をして軽く汗をかくように心がけてください

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