天然痘?サル痘?升麻葛根湯の出番です
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天然痘・サル痘
去年から帯状疱疹の患者が増え、年末辺りから天然痘の噂、そして今月はサル痘の話題が出ています
*すべてウィルス感染症で発疹を主症状とします
*天然痘の世界的流行は1970年代にワクチン接種により終息しています
漢方とは過去の経験と知恵をもとにそれと似た症状の対して原因を突き止め薬草を用いる治療術です
このウィルス感染症にて発熱・発疹が生じたものに対して先哲は『升麻葛根湯』という処方を創成しました
升麻葛根湯
葛根・芍薬・升麻・乾生姜・甘草
「治傷寒、瘟疫、風熱壮熱、頭痛肢体痛、瘡疹已発未発、并宜服之」
「治大人小児、時氣、瘟疫、頭痛発熱、肢体煩疼、及瘡疹、已発及未発、疑貮之間、並宜服之」
「主治ニ挙ガ如シ。痘疹序熱、或傷寒、時疫等ノ表症ニ用ユ」
「麻疹、痘瘡、猩紅熱などのように、発疹をともなう熱性病の初期、または流感の頭痛甚だしく脳症状のあるものに用いる。目痛み・鼻乾き・衄血し・不眠などがある。流行性感冒・麻疹・猩紅熱・水痘・衄血・眼充血・皮膚病・扁桃腺炎などにも応用される」
新型コロナウィルス感染症の流行で嫌というほどわかったように西洋医学ではどうしても薬の開発に時間がかかってしまう。漢方は過去を振り返りそれに沿った手段を選択すれば未知のウィルス感染症であっても治療が可能となります
もし万が一、、天然痘やサル痘が蔓延することがあれば発症初期の発熱・発疹に升麻葛根湯を用いることは一つの手段となるのではないでしょうか