抗アレルギー薬で不正出血?
先週あたりから花粉症の相談が増えています
とりあえず耳鼻科でお薬をもらって飲みますよね
抗アレルギー薬で症状がコントロールできるならそれで十分でしょう
・薬は飲んでいるけれどイマイチ症状が抑えられない
・まったく効かない(ステロイドを内服するしかない)
・薬は効いているけれど眠気が酷くて困る
このように満足いく結果を得られない方が漢方相談に来られます
今回は抗アレルギー薬の服用をはじめたら不正出血が起こった方の事例を参考に花粉症について私見を述べたいとおもう
40代女性
月経は毎月きていた
今月から花粉症治療のために抗アレルギー薬を飲み始めた
排卵期を過ぎてから急に出血があった 不正出血だ
明るい赤い色をしていて水っぽい血が3日続いている 痛みはない
下腹に多少腫れを感じる
漢方の理論はとても単純にできている
人体を構成するエネルギーを『陰陽』『気血水』としそれらが過不足なく存在し巡っていれば不調が生じない
もちろん血が体外に出ている現象だから出ているものは血であることは間違いないのだが
私は今回『水』に着目した
血と水は目に見える物資であり陰に属す似たもの同士だ
花粉症の症状のうち
「鼻水」「涙」「目のかゆみ」「くしゃみ」は冬のうちに溜め込んで行き場のなくなった水が出口を探して溢れてきている現象
アレルゲン(スギ花粉)が粘膜に付着したのをキッカケに体外に放出しようと反応していると考え
治療は行き場を失ったその出先へ誘導してあげれば良い
今回は「明るい色をしていて水っぽい血が続いている」「下腹に腫れを感じる」というとことだから
行き場を失った水が出先を見つけられず卵巣・子宮へと下り、血に混じって漏出したと考えれば良いのである
抗アレルギー薬を服用して不正出血を起こす方は稀にいる
例えばアレグラの添付文書には「月経異常」と記載があるが経血はある意味デトックスであり驚く必要はなく、月経前に浮腫む(水の貯留→月経が来て去る)のと同じようなものだ
漢方薬を用いると誘導先が膀胱(尿)になり小便量が増えるだけで済む
冬は汗をあまりかかないが立春を過ぎ汗をかくようにすると水の出どころがあるので花粉症がおちつく
漢方は単純
陰陽/気血水
これらの量と動きを把握しコントロールすれば体調は安定する
この方の場合、処方は婦人科系のものを用いる必要はなく小青竜湯で問題ない